睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は睡眠中に10秒以上の気流停止が繰り返し起こる疾患です。SASは、中枢型(CSAS)、閉塞型(OSAS)、混合型(MSAS)の3つに分類され、歯科的治療はこの中でもOSASに対して主に行われています。
2003年2月に起きた山陽新幹線岡山駅での停車事故をきっかけに睡眠時無呼吸症候群は社会において注目される疾患となり、この事故をきっかけとして2004年社会保険診療報酬の改定が行われ、口腔内装置治療が保険診療に導入されることとなりました。
それまでは、多くのSAS患者がCPAP(経鼻式持続陽圧装置)や自由診療による口腔内装置治療を受けてきましたが、この診療報酬改正により保険診療により治療を受けることのできる患者が増えることとなりました。

OSASは、AHI(Apnea Hypopnea Index)によって重症度の分類がされており、歯科的治療の適応は軽度(AHI:5~15)、中等度(AHI:15~30)とされてきました。しかし、最近ではCPAPの煩わしさからドロップアウトした患者に対して、口腔内装置を適応する重度SAS患者が増加してきており、重症度に関わらず歯科的治療が導入されるようになってきました。

治療について

まず、「いびきかな?無呼吸かな?」と思ったら、検査を受ける必要があります。これは専門の医療機関で受けるPSG(polysomnography)検査というもので、睡眠中に起こっていることを詳しく調べる検査です。この検査によって、睡眠時無呼吸が起こっている事が判明した場合、治療を行うこととなります。
治療には耳鼻科で行うCPAP(経鼻式持続陽圧装置)療法や外科的治療、歯科的治療があります。
歯科におけるSAS治療は、口腔内装置(Oral Appliannce:OA)による治療が主なものになります。当院では、保険診療による治療と希望によっては自由診療による治療の選択肢を設け、SASに対する治療を行っています。
それに加え、専門医療機関との連携をとり、治療前後の診査・診断を行っています。


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