セラミック・トリートメント

セラミック・トリートメントは失われた歯牙を復元する方法の中で、最も生体(人間の体)に親和性(体に優しい)がある方法で、審美性においては他の材料と比較しても非常に優れているのは言う迄もありません。特に形態、表面性状、色調、透明性においては、天然歯に近い材料として患者様に十分な満足感を提供できる材料であります。

セラミックの長所

① 磨耗しにくい材料である
② 光を透過させて屈折特性がある
③ 褪色することがない
④ 歯周組織との親和性に優れている
⑤ 化学的に安定している
⑥ 不溶解性である
⑦ 耐久性は貴金属合金を上回る
⑧ 細菌が付きにくく清潔

セラミックの短所

① 金属と比較して、屈曲に弱く砕けやすい(脆さがある)

この脆さも、接着材による接着力と緩衝能によって強度を補うことができます。しかしながら、咬合力の強い人や食いしばり(歯ぎしり)等の習慣のある人は、適応を見合わせた方がいいケースもあります。

プラスチックの歯とセラミックの歯の違い


時間が経過すると、セラミックの歯に対してプラスチックの歯は、変色(黄ばみや汚れ)をおこしやすいのです。プラスチックは表面の汚れ等を吸着しやすい材料である為、年単位での計時的変化は個人差はありますが必ずおこります。審美障害によってやり治す必要があるケースも珍しくありません。セラミックは表面性状が安定しており、殆ど変色の心配はありません。


せっかく治療をするのですから、いつまでも丈夫で長持ちして欲しいもの。プラスチックは、歯ブラシで毎日擦っていると、人によっては目に見えるような傷がついてしまうこともあります。セラミックは歯牙の表面にあるエナメル質に近い強度をを持ち、歯ブラシ等の磨耗には強い材料なため、ほとんど傷はつきません。


プラスチックの歯は、セラミックの歯と比較して虫歯や歯周病の原因となる細菌(プラーク)が付きにくい為、とても衛生的です。特に金属を使わないセラミック単体(オールセラミック)によるトリートメントの場合は、金属による電気的な吸着を避ける事ができる為さらに効果的です。

メタルセラミックとオールセラミック

虫歯で歯の一部を削り、それをポーセレン(セラミック)泥を焼成し作成したインレー(詰め物)やメタル(金属)のフレーム(内冠)上にポーセレン(セラミック)泥を築盛し焼き付けるメタルボンド(被せ物)が現在もまだ主流でしたが、弱点の脆さの点で壊れるという治療後のトラブルも少なくありませんでした。このメタルセラミックの弱点を上手くカバーした方法がCAD/CAM(コンピュータによる設計および切削)によるオールセラミックです。壊れにくい工業的な規格化されたセラミックのブロックから、削り出す事によって、破損に非常に強いインレー(詰め物)や冠(被せ物)を作り出す事ができ、非常に高度な接着技術・高品質な材料も手伝って、メタルセラミックでは出来なかったトリートメントが可能となりました。また、メタルセラミックで起きていたマージン部(歯牙に近い歯肉接触部)のシャドー(金属色で歯肉が黒くなる)もなくなり歯肉まで明るく綺麗にトリートメントできるようになりました。さらには最近多くなって来た金属アレルギーの患者様にも適応可能です。

院長の飯田浩司は、東京医科歯科大学でCAD/CAM(セレックシステム)による臨床研究を積み重ね学位を取得、日本でも数少ない20年以上の経験を持つ臨床医です。現在も臨床研修医にこのシステムの臨床指導を行っております。

当医院では患者様の状態に合わせ、どのような治療法を選択したらいいのかアドバイスを積極的に行っています。残念ながら保険外の診療となる為、料金等の問題もご相談にのっております。お気軽にお声をおかけください。



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